中学校 2年 国語 百人一首に強くなろう
これまでの百人一首の学習のまとめと、生涯学習への方向づけをねらった授業である。まずは歌を記憶しなければ始まらないが、この点、生徒の個人差が非常に大きい。家族で遊ぶ、古典が好きで自発的に覚えるなどの生徒は百首ほとんどをそらんじているが、そうでない者は一般的な「カルタ取り」のレベルである。この差は、これまでの五時間の授業だけでは、ほとんど縮まらなかった。そこで、まとめの段階では実際の「対戦」を離れ、クイズ形式の練習問題に取り組ませることにした。あわせて、競技かるたの正式ルールやかるたクイーンの記事などに触れることにより、これからも百人一首に関わり続けていこうという意欲づけもねらった。
渡辺憲治氏のホームページをそのまま拝借して、CD−ROMに焼き、自動起動の設定をした。上の句(あるいは下の句)だけを見せて歌全体を思い出させるような平易なものから、20枚の下の句を4択で答えさせる早押しクイズ形式のものまで、どんな生徒にも自分の今のレベルに合った練習ができるように工夫されている。数多くの類似のホームページの中から渡辺氏のものを選んだのはこのような丁寧な作りになっていることによる。
ソフトを与えればほとんど自力で進めることができるので、教師は大まかな時間の指示、記録用紙の作成などを担当した。
非常に騒がしい集団であり、開始時は特にそれが顕著であった。
どれくらいの速度を選ぶかによって、終了時間に差が出たが、「勝ち負け」にはならないので、やや安心して取り組めたようである。
ソフト自体の出来の良さに助けられて、生徒の意欲・関心はある程度高められたと考える。ただ、個人差に応じた時間設定が難しく、「上級者用の追加課題」のようなものを用意すべきであった。
CD−ROM(正確にはCD−R)化したのは、全員が一度に同一ホームページに接続すると回線の容量の関係なのか、ハングアップすることがしばしばあったからである。今回、予想以上にパソコンのCD−ROMドライブの調子が悪く、半数近くの者に直接接続をさせたが、それでもやはりハングアップが起こった。今後の改善課題である。