円周と円の面積

○バッチリ（基礎・基本）コース

　【１】半径１０ｃｍの円を提示し問題を知らせる。

　　　問題：（前時で学習した方法よりも）もっと簡単で正確に円の面積を求める方法を考えよう

　【２】課題を解決する。　　

　　　＊分からない子にはにはデジタルコンテンツを用いて支援する。

　【３】それぞれの解法を発表する。

　　　長方形のたての長さは１０ｃｍ　長方形の横の長さは円周の半分

　　　　→１０×２×3.14÷２面積：１０×（１０×２×3.14÷２）＝３１４（ｃ㎡）

　　　＊デジタルコンテンツを用いて解決方法を提示し確認する。

　　　＊解法について工夫している点を確認する。

　【４】円の面積を求めるにはどの長さが分かっていればいいか確認する。

　　　・次回、公式にまとめることを予告する。

○チャレンジ（発展）コース

　【１】半径１０ｃｍの円を提示し問題を知らせる。

　　　問題：（前時で学習した方法よりも）もっと簡単で正確に円の面積を求める方法を考えよう

　【２】課題を解決する。　　

　　　＊分からない子にはにはデジタルコンテンツを用いて支援する。

　【３】それぞれの解法を発表する。

　　　長方形のたての長さは１０ｃｍ　長方形の横の長さは円周の半分

　　　　→１０×２×3.14÷２面積：１０×（１０×２×3.14÷２）＝３１４（ｃ㎡）

　　　＊デジタルコンテンツを用いてそれぞれの解決方法を提示し確認する。

　　　＊それぞれの解法の工夫している点や共通点を確認する。

　【４】解法を振り返り暫定的な公式にまとめる。

　　　　　円の面積＝円周の半分×半径

　　　　　　　　　　（＝円周×半径÷２）

　　　・次回、よりよい公式にまとめていくことを予告する。

本時で用いるデジタルコンテンツは、従来の教材よりアニメーション効果に優れ、数学的にもより正確な表現になっている。これにより、児童の理解もよりいっそう深まるものと考えた。
自力解決の場面において、戸惑っている児童にパソコン画面上で支援教材として用いた。また、まとめの場面において児童の考えを検証する際、より分かりやすくする効果をねらった。
円の面積学習において習熟度別学習を取り入れ、それぞれのグループに合わせてコンテンツを替えて授業を行った。バッチリ（基礎・基本）コースでは教科書に掲示されている解決方法と同様のコンテンツを活用し、ステップを踏んで丁寧に指導する中で、理解に時間がかかる児童への効果をねらった。一方、チャレンジ（発展）コースでは２種のコンテンツを用いた。（１つは基礎コースと同じである）そこから、より深く幅広く考える力を付けることをねらった。

支援の場面で本コンテンツを使用。子どもからは「おーお」と感嘆する声が上がった。そして、「あ、わかった」「長方形だ」とつぶやくと席に戻り、すぐに問題を決する児童もかなり見られた。
まとめの場面において解法を振り返るためにコンテンツを使用した際、通常以上にスクリーンを凝視し、よく考えている様子が見てとれた。
授業感想には、「円が開いていくと三角形になってびっくりした」「パソコンで映像を見たらよく分かった」などコンテンツの効果を伺わせる感想が多く見られた。

習熟度別グループに応じて異なる種類・量のコンテンツを使用する効果が得られた授業であった。バッチリコースの児童からは「パソコンがあったからよく分かった」という声が多く上がり、満足感を得ているのが感じ取れた。また、チャレンジコースの児童からは「２通りのやり方でも同じ式になるから不思議」などの感想が見られ、ねらいを達成できたと思う。
バッチリコースを担当した授業者から「コンテンツを無理なく使うことができた」という感想を戴くことができた。パソコンに慣れていない授業者でも使えるコンテンツであった。
使用したコンテンツについて、ストップボタンやスピード調整機能がついていたり、説明がもっと省かれていたりするとさらによいと感じた。