「一つの花」の第1時間目の授業である。 全文を通して読み、意味のわからない言葉にサイドラインを引く。
意味調べは、各自が辞書等で行っていくことにしたが、 戦争に関する語句に関しては、コンテンツの中から「国民生活」「爆撃映像」を提示し、 経験のない戦争中の様子について、言葉の意味からだけでなく、理解するようにした。
教育用素材画像集の歴史記録映像の中から、 「配給」の様子については、昭和18年末期頃の国民生活の動画を提示し、確認する。
「毎日、てきの飛行機が飛んできて、ばくだんを落としていきました」の様子については、 昭和20年前期頃の東京大空襲の動画を提示し、確認する。
「配給」については、教科書に載っている意味では、 「割り当てて配ること」しか書いていないが、 映像を見ることによって、人々が並んで待っている様子等、 実際どのように配給が行われていたのかを知ることができた。 また、映像の中に出てきた「ぜいたくは てきだ」の言葉を見つけ、 戦争中のくらしについて、教科書の記述の理解を深める児童もいた。
ばくだんを落としていく様子については、 本か何かからの知識として知っている児童もいたが、 映し出された映像を見て、驚きの声があがっていた。
戦時中の様子については、教師側も体験がなく、 ただ言葉だけの説明に終始してしまいがちになるが、 映像を見せることによって、実際どうであったかを示すことができ、 言葉の意味理解の一助となった。
ただ、インパクトが強かったせいか、 はじめの感想では、映像から受けた感想を述べる児童が多く、 物語の内容に関する感想が少なくなってしまった。 感想を書く際のポイントを明確にする等、手立てが必要である。